ブリューゲル展 東京都美術館

ブリューゲル展 東京都美術館 / ¥1,600 (¥1,400)

 

ブリューゲル展に行きました。ついでにシャンシャンも観たかったのですけれど、整理券は既に配布終了。残念。

 

ブリューゲル一族に焦点を当てた展覧会だったのですけれど、思ったより頭の中こんがらがったので、少し自分の中で整理。ただのメモです。

 

少し前の時代背景

・1517年 ルターの宗教改革(ドイツ)

・15C初めから16C半ば イタリアルネサンス最盛期 

・15C-16C 初期フランドル派・初期ネーデルランド派・北方ルネサンス

(ヤンファンエイク・ヒエロニムスボス等) 

ブリューゲル公国の繁栄/フランドルが欧州経済の中心地。

 

〇 ピーテル・ブリューゲル1世(1525/30-1569)

以前東京都美術館で展示されていたバベルの塔を描いた人。

初期フランドル派の流れを汲み取りつつ、遠近法などの技法も取り入れる。

農民画家。ブリューゲル(父)

 

〇 ピーテル・ブリューゲル2世(1564-1637/38)

父の作品をたくさん模写して生計を経てるも、庶民的なお値段で売り付けていたので

生涯お金には困る。

地獄のブリューゲル

 

〇 ヤン・ブリューゲル1世(1568-1625)

花のブリューゲル

ルーベンスと共作していた。当時は、背景と人物を違う絵師さんが担当することが多かった。

今回の展覧会のメインモチーフとなった花の絵を描いた人。

ヤン・ブリューゲル(父)

 

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出品作品リストに記載されていた系譜とにらめっこしながら鑑賞しました。

 

ブリューゲル(父)の二人の子どもさんは、小さい頃に父を亡くしているので、父の影響で画家になったというより、もともと画家になる環境のお家だったんだろうなあ、と思う。この時代だと、父もギルドみたいな、芸術家というより職人?みたいな感じだったのでは?

 

当時は、背景と人物を異なった画家が描く共同制作の作品が多かった、とあって、現代芸術とは異なり、絵って思想反映の手段というより、家具の一部みたいな感覚だったのかもしれない。商品。

現代の町工場みたいだなって。この部品は、ここで~って、それぞれ得意分野の製品を集めて、組み立ててIphoneにしたり。とか、そういう。

 

花の絵は、色々な種類・大きさの作品が数点ありました。

商業で栄えているフランドル地方の人たちが、友達のお家に遊びに行ったりして、そこでこういう花の絵を観て、自分も家に飾りたい~みたいな感じで、こぞって注文があったんだろうなあ、楽しそう。

 

お花の絵に必ずあったマーブル柄のチューリップは、実は病気のようで。

当時は、病気とは知らず珍しく大変人気があったとあって、面白いなあ、結局は、価値観の問題。

 

今回の出展作品は、個人蔵の作品が大半を占めていて、いいなあ…って思いながら観ていました。

 

大人が観たい美術展2018 (時空旅人別冊)

大人が観たい美術展2018 (時空旅人別冊)

 

 

ルドン -秘密の花園

■ ルドン -秘密の花園 三菱一号館美術館 / ¥1,700 (¥1,500)

   

オディロン・ルドン(1840-1916年)。モネ、ロダン、ゾラと同い年。

1916年没。最期は、WW1の前線に送られた息子さんの無事を祈りながら亡くなった、とあって。

40過ぎて生まれた子どもで、長男は生まれて半年くらいで亡くなって、そのあと生まれた次男坊で、一人息子で、それはもう可愛がっていたに違いないのに。

息子さんは結局どうなったのかは書かれていなくてそっちのほうが気になってしまった。生きて帰れたのだろうか…。 

 

夢想的、幻想的な作品が多く、ぱっと見るとシュルレアリスムをどこか彷彿とさせるような。でも、解説を読むと、自然科学的欲求や神話的・宗教的な要素が含まれていて、実は計算高い絵なのかもしれない。観る人が観たら、わかる!みたいな。

 

色が入ってからの作品は、青がとても印象的でした。印象派のようなタッチなのに、色がビビッド。ずっと観ていたくなる青。中毒性のある色の置き方をしていて、その色の使い方がとても好きでした。

 

ドムシー男爵には、食堂装飾を製作する際、青ではなくてもっと暖色を!みたいな注文を受けたらしいのですが。

 

奥行があったり、モチーフは写実的なのに、背景は印象派のように色がぼやけている作品もあって。そういう組み合わせをする作品をあまり知らなかったので、面白かったです。

36 ドムシー男爵夫人の肖像は、奥さんの描き方は写実的なのに、背景そんな感じでいいんだ!って。

 

いつも企画展に行くときは好きな絵のポストカードを1枚買うようにしているのですが、今回は買えなかったのです。なんだか本物の絵にパワーがありすぎて、プリントされた絵と同じ作品に見えないというなんとも不思議な感覚に苛まれたのでした。

始まったばかりなので、また本物観に行けたらいいな。

 

 webに館長さんと大宮エリーさんの対談があって、印象的だった大宮さんのお言葉。

 たしかに《グラン・ブーケ》って、天国の宮殿の入り口に置いてある花みたいです。今世で一生懸命頑張ってきた人たちを「お帰り~」って迎えてくれるような、そんな花。

 

(memo  35 若き日の仏陀 39 灰色の小さなパネル 87 野の花のいけられた花瓶 

なにかの宗教の女性を描いた作品なのだけど、曖昧なのでタイトルが近年は変わっているっていう解説がされた絵の名前忘れた。なんだっけ。)

 

 

もっと知りたいルドン―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

もっと知りたいルドン―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

 

 

 

 

フランクホーヴァット写真展

■ フランクホーヴァット写真展  シャネルネクサスホール 無料

 

ドアマンが開けてくれた世界の向こう側には。

 

ファッションだけではなく、色々な写真があったのだけれど、一番印象に残ったのは、

群衆の中で険しい顔をしてこちらを見つめている女性のお写真でした。

 

なんでこんなに物憂げな表情なんだろう、この人だかりはなんなんだろう、と思って題名を読むと、”ギャラリーラファイエット百貨店近くにて、クリスマス前の買い物客たち”

 

どうやら年末の買い出しに来た人たちのお写真だったらしい。なぜそんなにも険しい表情をして、買い物をしなくちゃいけないのか。しかもハッピークリスマスの時期に。

 

この時、女性が何か個人的に深刻な問題に直面していたかもしれない。

もしくは、社会的に何か問題があって、クリスマスなんか楽しんでいられない風潮だったのかもしれない。

けれど、そういえば自分も年末は、買い出し大変だなあ、寒いなあ、面倒だなあ、ううう。と思いながら、忙しなく動いていたよなあ、でもなんだかんだ楽しい年末を過ごしたなあ、と思い出して。確かにこういう顔になっちゃうときもあるよなあ、クリスマス前だったとしても。と思ったのです。 大変だよね、年末の買い出し。

 

どうしてこの写真が、もっと社会的な問題に直面していて、それに対するアンチテーゼを含んだ写真だと、自分は感じたのか。価値観が凝り固まってないかい?って言われたようで、なんだか勝手に一本取られた気がして、おもしろくて笑ってしまったのです。

 

人間の感情は、現象の大小に関わらず、個人の物差しで測ることしかできない。

写真はただその現象を切り取っているだけで、その撮られる側の感情と、撮る側の意向と、それを観る人の感想は、ちぐはぐで相容れなくて、だから写真って面白いなあと思う。

 

 

ポスター フランク ホーヴァット Paris 1957

ポスター フランク ホーヴァット Paris 1957

 

写真展 オードリー・ヘプバーン

■ 写真展 オードリー・ヘプバーン / 日本橋三越 ¥800

 

オードリーヘップバーンはかわいい。

 

私が映画っていう娯楽に興味を持ったのは、中学生だか高校生の時、英語の授業で観たローマの休日がきっかけでした。

それまで、古い映画を観る機会がなかったのです。というか、インターネットが発達していない時は、古い映画なんて知るきっかけも、見られるチャンスもなかったよね…。

TVでやるロードショーでしか洋画に触れたことなかったもん。

古い映画を観るっていう概念がなかった。そう考えると今ってすてきな時代。

 

カメラマンさんもオードリーのこと撮るの楽しくて仕方なかったんだろうなあ。

 

バンビのイプがとてもかわいかったです。

 

グッズ売り場で、カタログだと勘違いして購入した写真集に、展覧会の中で一番お気に入りだった写真がなくて、ちょっとだけ落ち込んだけれど、でも、まあほとんど載っていたしかわいかったから、まあいっか。

 

AUDREY HEPBURN オードリー・ヘプバーン

AUDREY HEPBURN オードリー・ヘプバーン

 

 

 

 

 

アジェのインスピレーション ひきつがれる精神

■ アジェのインスピレーション ひきつがれる精神 / 東京都写真美術館 ¥600

 

マン・レイときけば、どこにだって行きます。

 

2018年の美術館初めは、東京都写真美術館。ウジェーヌ・アジェという写真家は知らなかったのですが、マン・レイシュルレアリストと共通するものを感じとり、シュルレアリスム革命誌に作品を取り上げた。とあって。シュルレアリストと共通するものを感じとるってなんと感覚的な…って気になったので行ってきました。

 

アジェの作品はとても詩的でした。

記録、素材としての写真のはずなのに、どこか物語性を帯びているように感じてしまう。写真に込められた思いや思想を探そうとしてしまう。静かなパリの街に何かを感じて、アジェはシャッターを切ったのだろうか。

 

現代にとってはありふれた写真の構図なのに、写真を撮るぞ!街を撮るぞ!こういう街を撮りたい!そういう欲みたいなものは作品からは、全く感じられなかった

作り物じゃない、狙っていない、わざとらしくない。ただそこにある街並みを切り取る。ただそれだけ。

ただそれだけなのに、無機質ではなくて、なぜかもっと深くに何かがあるように感じてしまう。

 

とても不思議な写真でした。もっともっと観てみたくなる。きっとそういうところに、マン・レイシュルレアリスムを感じたのかも。よくわからないけれど。

 

(memo. 近代写真の先駆者/ フォトグラム/ ピクトリアリズム)

 

 

アジェのパリ【新装版】

アジェのパリ【新装版】

 

 

 

Eugène Atget: Paris (Bibliotheca Universalis)

Eugène Atget: Paris (Bibliotheca Universalis)

 

 

みかん。

■ 草間彌生 my soul forever / フォーエバー現代美術館 ¥1,200

 

京都に新しく出来た美術館に行ってきました。 祇園ど真ん中。

美術館といっても、建物は、伝統的な日本家屋(有形文化財の八坂倶楽部という場所らしい)でこじんまりとしていて、美術館というよりギャラリーな感覚。

原美術館のような規模で、一階・二階、そして日本庭園。カフェもあり。 

 

日本家屋なので、靴を脱いで鑑賞。畳に障子。

 

草間彌生さんの作品と畳の親和性なかなか面白かったです。

草間さんは、ダダっぽいアーティストだと思っていたけれど、日本に戻ってきてからの作品は、結構日本っぽい?作品が多いんだなあと思った。

色味や雰囲気が、雪国の冬、家の中 って感じでした。とても感覚的な印象ですが。

寒いんだけど、暖かいみたいな、おこたに入ってぬくぬくしてるけれど、外は雪景色みたいな?

 

お写真撮れる作品も数点。美術館の入り口には、あの大きなかぼちゃもあったので、これからも祇園に行った際にふらっと立ち寄りたい。

 

そういえば、museum とgallery ってどう違うんだろう。アカデミックかそうでないかの違い?

 

 

無限の網―草間彌生自伝 (新潮文庫)

無限の網―草間彌生自伝 (新潮文庫)

 

 

 

シャンソン。

■ パリ・グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展 三菱一号館美術館 / ¥1,700 (¥1,500)

 

いいなあ、こんなポスターが街中に溢れ、シャンソンで賑い、人間的というより動物的で、でも哲学的で生きづらい、古典から現代への変わり目。この時代は、面白い。うらやましい。この時代を生で感じてみたかったっていつも思う。

 

ファン・ゴッホ美術館。本館に行ったことがあるのですが、浮世絵が多数展示されていて。印象派と知らず印象派が好きで、知識なく好きな画家の美術館を巡っていた時があったのですが、この美術館に行って、日本とゴッホやら他の印象派の関係を知って、だから好きだったんだなあ、と思ったことを覚えています。日本人。

 

そのファン・ゴッホ美術館と三菱一号館のコレクションを展示している今回の企画展。シューベルトの音楽が流れていたり、19世紀パリの写真が飾られていたり、当時を追体験できるような展示方法で、とても面白かったです。

 

ナビ派というワードがたくさん出てきたので、ナビ展行った人は楽しめると思うし、今上野でやっているジャポニズム展と併せて行っても、時代がかぶっているので楽しいと思う。

 

三菱一号館、やっぱり好きです。たぶん私は、芸術を通じて、その当時の時代背景だったり民族性を知ることが好きなので、多角的に情報を与えてくれる三菱一号館さんの企画展は、本当に面白いのです。

 

memo ピエール・ボナール 小さな洗濯女(茶色の発色が綺麗。)

 

パリ・グラフィック: ロートレックとアートになった版画・ポスター展 (単行本)

パリ・グラフィック: ロートレックとアートになった版画・ポスター展 (単行本)