リップスティックは赤。

フランソワ・オゾン監督ってホラー監督だよね。違う?

 

セクシュアル恋愛うんぬんではなく、もっと深いところの人間の欲望だったり、共依存的感覚や、繊細で弱い感情の揺れ、ここら辺をアンバランスに描くから、印象にがつんと残る。そんなにこの監督さんの作品を見たことがないのに。

不安定で不協和音なのに、それがとてもバランス良く、心地良くそして調度良いのです。

今回の作品も、ハッピーエンドなのか、無理やりハッピーエンドにされたあの感じ。ぞぞぞっと鳥肌が立って、終わる、期待通りでした。

結局ローラを求めている、弱くて脆い結びつき。こわい。

 

今後、街中でRIMOWAのスーツケースを持っているお洒落な男性を見かけたら、きっと中身を疑っちゃう。