アジェのインスピレーション ひきつがれる精神

■ アジェのインスピレーション ひきつがれる精神 / 東京都写真美術館 ¥600

 

マン・レイときけば、どこにだって行きます。

 

2018年の美術館初めは、東京都写真美術館。ウジェーヌ・アジェという写真家は知らなかったのですが、マン・レイシュルレアリストと共通するものを感じとり、シュルレアリスム革命誌に作品を取り上げた。とあって。シュルレアリストと共通するものを感じとるってなんと感覚的な…って気になったので行ってきました。

 

アジェの作品はとても詩的でした。

記録、素材としての写真のはずなのに、どこか物語性を帯びているように感じてしまう。写真に込められた思いや思想を探そうとしてしまう。静かなパリの街に何かを感じて、アジェはシャッターを切ったのだろうか。

 

現代にとってはありふれた写真の構図なのに、写真を撮るぞ!街を撮るぞ!こういう街を撮りたい!そういう欲みたいなものは作品からは、全く感じられなかった

作り物じゃない、狙っていない、わざとらしくない。ただそこにある街並みを切り取る。ただそれだけ。

ただそれだけなのに、無機質ではなくて、なぜかもっと深くに何かがあるように感じてしまう。

 

とても不思議な写真でした。もっともっと観てみたくなる。きっとそういうところに、マン・レイシュルレアリスムを感じたのかも。よくわからないけれど。

 

(memo. 近代写真の先駆者/ フォトグラム/ ピクトリアリズム)

 

 

アジェのパリ【新装版】

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Eugène Atget: Paris (Bibliotheca Universalis)

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