YUNA YAGI NOWHERE / POLA MUSEUM ANNEX
他人の世界をほんの少しだけ覗くことが出来る、写真が、映像が、好きです。
だって、眼ん玉っていう器官で、同じ風景を覗いているはずなのに、こんなにも私とは違った世界に、この風景は見えているんだ、って、ワクワクするから。
■ YUNA YAGI NOWHERE (2018.06.15-07.08) POLA MUSEUM ANNEX / for free.
写真の展覧会だったのですが、建築畑のアーティストさんで、面白い展示方法でした。
写真を正面からだけでなく、下に置いて、のぞき込んだり。写真の上にアクリルブロックが置いてあり、そこから覗く写真は、屈折したり反射したり。
写真を視覚的に違った方法で観る。なかなかありそうでなかったのでは。
情景を通常とは異なった"みせ方"をする為、被写体として切り取りアートにするため、写真という媒体を用いることはあるけれど、撮った写真を、文字通り、"みせ方"によってアートに昇華する手法は、なるほど、と。
こういう展覧会に行くと、アートとはなにか、とかまた答えのない問いが頭の中をぐるぐるするのですが。
これはアートなのか、それとも"構築"なのか。
アートというよりデザインなのではないか。
でも、問題提起があるならばアートなのか。
こういうことを考えさせてしまうということは、結局はコンセプチュアルアートとして成立しているのだと思うけれど。
アートにするか、アートになるか。そういうことをぐるぐる考えさせてくれた展覧会でした。
そして、私はそういう面倒臭いことをぐるぐる考えることが大好きなので、とても楽しい展覧会でした!
もっと広い会場で観てみたいなあ。計算されたとても綺麗な空間でした。
長方形っていいよね。
見る、視る、観る。
日本語って大好き。たまらない。