【音楽】いつのまにかことし。
あっという間に2020年が終ってしまった。
2020年がなければ出来なかったんだろうなという曲の感想です。
思ったことを殴り書きです。メモのような。忘れないための。
millennium parade FAMILIA(2021)
映画 ヤクザと家族 The family の主題歌。新聞記者の藤井監督のオリジナル作品。デイアンドナイトが結構衝撃的で、バランス感覚すごい監督さんだなって思ったので今作も楽しみ。MVも藤井監督完全撮り下ろしです。
ミレニアムパレートはきんぐぬーを聴きだして耳に入ってきたワードで、あまりまだ全貌はよくわからなのだけれど常田さんのソロプロジェクトの意味合いが大きいのかな。
Srv.Vinch → DTMP → millennium parade って変遷している感じ。
youtubeチャンネルもperimetronから millennium paradeなってまだ数本しかMVは出していなくてまだ判断材料があまりないのだけれど。しかもどこからミレパの作品としていいのかも曖昧で。常田さんは個人名義で作品を出したことが今まであったのかな。
ミレパは常田さんのコアな部分で作られる音楽(メンバー流動性)で、King Gnuはそこから派生したコンセプトに沿った音楽を作るバンドってイメージ。
常田さんが作りたい音楽を作って、それに必要な音を出す人たちをその都度集めて作品を作り上げていくのがミレパって感じ。
ミレパっていうブレインになる会社があって、その中のブランドの一つにKing Gnuがある感じ。内包されているような。
あと単純にターゲティングが違いそう。ミレパのMVには字幕ついているので海外思考なのかな。
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曲の感想として。
教会音楽だなって。
この音楽が西洋でなくアジアから出てきたという事実が単純に面白い。
ポストクラシカルの流れになるのかな、というより訛りもないし、コラージュしている感覚なのだろうか。
まずドラム。石若さんのドラムはアポロンの坂道で初めて知ったけれど歌うように叩く方だなあという印象があって。今回も違わず声みたいで、ずっと聴いていたい。結構滅茶苦茶に感情が暴れまわっているのに音として破たんしていなくて、それが静かに波のように動く声との対比となっていて苦しい。シンセベースもうねんうねんしていて、内は荒々しいものを秘めているんだろうなって。そう考えたらこの曲、海みたいなだな。
次に声。いぐちさんの声はどういうジャンルの歌を歌っても汚くならないのでこういう曲に合うなあと思います。
終始波みたいな旋律で音域も結構広いと思うんだけれど、地声と裏声の差みたいなものをあまり感じさせない声色(テクニックなのかな?)だから、女性が歌っているみたいに聞こえる。あなたの瞳が輝いてる~のところ裏声の移行がスムーズすぎて何回聴いても鳥肌立つ。
歌を歌っているというより、心からの叫びみたいな歌い方でMVも相まって鎮魂歌のよう。
常田さんの音楽には、常に物語があるなって思う。このタイミングでこのメンバーでこの曲を作り上げることにきちんと意味があるんだろうなって、そう思わせる力がある。
彼が作り出す音楽は美しいなあと思うけれど、それ以前に音楽の向き合い方が芸術家のそれで。
ほんとうに100年後くらいに、彼の評価がほぼ定まった状態で出会いたかった。
ただ映画ファンからすると、常田さんみたいな存在が出てきてとてもワクワクしている。今回ミレパとしてデビューしたことで彼の音楽をタイアップとして使えることはすごく邦画音楽の選択肢が広がったと思う。すぐ世界行っちゃいそうだけど。
彼らみたいな集団が出てくるまで戦後50年くらいで、約3世代かかった。
平和が続くと文化が発展する余裕が生まれるからいいな。
国策に利用されることもなく、知識人が何かを主張するために用いるわけでなく、
純粋に音楽に対して問題提起が出来る世代。
何かを変えようとするとき音楽が一番時間がかかるのは、音楽が一番わたしたちと密接に関わっている文化だからだろうな、と思っているのだけれど、どうかな違うかな。
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MVの感想は映画と一緒にどこかに書くとして、藤井監督はわかりやすいメタファーを使う方だなあと印象があるので、今回は煙というか靄がそれかな。どうだろう。たのしみ。